同じ演説を聞いたことがある...高市早苗氏の就任演説に背筋が寒くなった理由
最近世界各国で起こっている大きなデモや暴動のニュースをみてみると、
キッカケはそれぞれ違っても、腐敗した政府対国民の怒りという構図は同じ。
途上国だけでなく、先進国も。
期待されていない人が勝利する怪しい選挙。
大抵はもうその時点から、次に起こる悲劇は目に見えている。
一つの国でウォッチングすれば、ニュースを聞くだけで
何が起こっているのかおおよそのことは想像できる。
こういう仕組みに国境はない。
どこの国の話もどこか似ている。
お天気の話より共有できる世界共通の話題。
日本では、高市早苗氏が自民党総裁に選出された
というのは、久々の明るいニュース。
JNN最新の世論調査によれば、高市氏に「期待する」
と答えた人が66%だというし、前任者よりずっと良さそうだ。
長い暗黒の時代。直接投票できるわけではないから、
本当に歯がゆいのだけれど、期待できるとひとが選ばれて本当によかったと思う。
少なくともコミュニケーションは向上しそうだ。
それは、気迫のこもった就任演説で既に感じられた。
世襲の政治家ではないということも
今までにない、新しい変革を起こしてくれるような期待感を抱かせてくれる。
現時点でより良い選択だということは確かかもしれない。
でも、その就任演説を聞いていて、 思い出したのは、
昨年、2期、10年の任期を終えたジョコ元大統領の
最初の大統領就任の演説。
「働く、働く、働く」「働かない大臣はクビにする」
高市氏が、全く同じことを言っているのを聞いて
背筋が寒くなった。
ジョコ元大統領も、庶民の出身。これまでのようなエリート一族の出身でないというところが注目されていた。
今にして思えば、当時のマスコミの持ち上げ方が異常だったかもしれない。当時のイメージは誰に聞いても無茶苦茶良かった。
「働くための組閣」として最初の人選は中々良かった。違法漁猟船を沈没させることで有名な、スシ海洋漁業大臣が話題になったのもその頃。
パプア州にも道路ができて、開通式には大型バイクで試走。着用したジャケットも靴も国産の中小メーカー。このニュースの後、注文が殺到するという地方活性策もさすがビジネスマン、話が早い、という感じだった。
ヒリリサシが何なのかはよくわからないけど、白いシャツの袖をまくり上げて、黄色いヘルメット姿で視察する姿はまさに活動的な大統領だというイメージだった。
でも2期目の時の組閣構成は、1期目の時のようではなかった。
高速鉄道の発注先が突然中国に変わったのは確かにおかしかった。
それでも、疑わしいのは国営企業大臣で、まさか大統領は直接関係しているはずがないと
思う人の方が圧倒的に多かった。
その他、大企業に有利な法律改正や、汚職撲滅法の改正、警察裁判官人事、環境破壊、利益中国人労働者をこっそり受け入れていたことなど、数えればきりがない。
任期が切れる半年前の選挙で、自分の息子を副大統領にごり押しし出した所で、やっとその正体が分かったというところ。
どれだけ酷いかといえば、ジョコ政権時代の元大臣が次々と、巨額汚職で逮捕されていること、ガソリンもガスも税金もありとあらゆるところで汚職が蔓延。
アンダーテーブルマネー という言葉があるが、隠さず堂々とテーブルの上でお金を渡すようになっただけではなく、さらにそのテーブルごと盗まれてしまったのがジョコ政権だった。
何故、今になって発覚しているのかと言えば、政権交代があったから。前大統領の支持者が独占している利権を、新大統領の支持者に入れ換えるため、それしかない。
新旧、双方が腐敗していたとしても、5年後の選挙に向けてライバルになるであろう陣営に、みすみす資金を蓄えられるポジションを与えておくはずがない。
なんと露骨で、嫌らしいことだろう。もう最初から、選挙の勝敗は資金力の勝負だと決めつけているかのようだ。
それでも、政権交代があることによって、どんなに腐敗した政権であっても、一応は、多少の浄化が計られる仕組みになっている。
お金=権力 という現実を考慮すれば、庶民出身=庶民の見方というのは必ずしも当てはまらないと思う。それどころか、既存の権力に従うしか許されない下僕になるリスクは高い。
ジョコ元大統領の場合、政治に興味がないと言っていたジョコ大統領の二人の息子は、いつの間にか大株主に政治家になっているし、現職州知事の娘婿も、鉱山に関する汚職に相当深く関わっている。
権力者を抱き込むにはまず家族からというのもほんとうなのだろうなと思う。質素で素朴な人柄だとされていた夫人もいつの間にか、鼻筋が通って、ブランドバックを下げている。
ジョコ元大統領の場合は、下僕にならないために、自分も富を築くことが必要だと考えたのか、または、最初からその目的で誰かにサポートされた人物だったとのでは、という疑いもある。
ある専門家の分析では、A国からのサポートで大統領に仕立て上げられたが、途中からC国に寝返ったのでA国の怒りをかったという。
演説が似ているから、庶民出身だからといって
高市氏も同じだと言うわけじゃない。
途上国なんかと一緒にしないでくれと
思われるかもしれない。
でも、高市氏が権力の座に就いたからには、
彼女を持ち上げる報道が多くなることと思う。
決してそういったイメージに惑わされず、
どんな仕事をしているかをしっかり
見ていくことが大切だと思う。
保守派のリーダーを誕生させたのは
世論の勢いがあったからこそ。
一旦ついた勢いが弱まれば
前よりもっと悪くなる
そういう事例はいくらでもある。
C国に寝返ることが可能なら、
実は、国民の側に寝返ることだって
本当は可能だったのかもしれない。
そう思う。
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